はじめに
こどもがお金に興味を持ち始めると、
実は“親自身の学び”もスタートします。
「え、NISA?なんか聞いたことあるけど…」
「投資ってやっぱり怖いのかな?」
そう、親も最初はみんな“初心者”なんです。
大切なのは、完璧に教えることではなく、子どもと一緒に育つ姿勢。
家庭の中で自然に“お金を学ぶ空気”をつくることが、
子どもにとって一番リアルな「生きた経済教育」になります。
STEP①:完璧じゃなくていい。「分からないね」を一緒に言おう
「お金の話=大人の話」と思われがちですが、
実は“知らないことを一緒に調べる”ことこそ最高の学びです。
たとえばこんな会話を
子「NISAってなに?」
親「うーん、なんか最近よく聞くね。調べてみよっか」
この“わからないね”が、家庭の学びのスタート合図。
親が完璧じゃない姿を見せることで、
「学ぶって楽しいんだな」と子どもが自然に感じられます。
STEP②:「お金の話」を日常の中にさりげなく混ぜる
お金の話を“特別な時間”にしないのがコツ。
たとえば
- スーパーで「どっちの方がコスパいいかな?」と一緒に考える
- 旅行のときに「この旅の予算は〇〇円」と話しながら計画する
- 外食のあと「今日はこのお店で学んだ価値って何だった?」と聞いてみる
会話の中で、**“お金=現実の選択ツール”**であることを伝えられます。
これだけで、お金の話が“ちょっとポジティブな話題”に変わります。
STEP③:「ありがとう経済」を育てよう
お金は、感謝の循環で回っているエネルギーです。
子どもに「お金の使い方」を教えるより、
「ありがとうの循環」を見せる方が、何倍も伝わります。
おすすめ習慣
- コンビニやスーパーでお釣りを受け取る時、店員さんに目を見て「ありがとう」
- 家族で何か買ったとき、「これを作ってくれた人にもありがとう」
- 誰かにプレゼントを贈る時、「これで笑顔になってくれたらいいね」
“ありがとう経済”を回す家庭は、
自然と「お金=優しさの橋渡し」として子どもに刻まれます。
STEP④:家庭に「お金を話せる場」をつくる
月に1回でいいので、家族ミーティングを開いてみましょう。
テーマはかるくてOKです。
例
- 来月のやりくり、どこを見直そう?
- 旅行に行くために、どんな節約をしてみよう?
- 今月“良いお金の使い方”をしたのは誰?(表彰タイム)
この習慣は、“お金=話してもいい話題”という安心感を育てます。
話せる家庭には、不安が溜まりません。
「知らない」よりも「話せない」が怖いのです。
おわりに:お金を通して、“生きる力”を育てよう
お金の話は、人生の話。
こどもも親も、正解を探すよりも、
“自分の価値観”を一緒に見つけていく時間です。
ちょっと失敗しても大丈夫。
浪費も、衝動買いも、経験のひとつ。
だって、私たちだってまだ学びの途中だから。
親が“がんばりすぎず”に、お金と向き合う姿。
それが、子どもにとって最高の経済教育です。お金を“育てる家庭”は、
実は「心を育てる家庭」。
これからも、笑って、迷って、学びながら、
“わが家の経済ストーリー”を一緒に紡いでいきましょう。

